十日恵比須
とおかえびす
東公園十日恵比須神社1月8-11日
福ザサとかち参りと

博多の十日恵比須は1月8日を初恵比須、9日を宵恵比須、10日を本恵比須、11日を残り恵比須と呼び、ふだんは人影がない十日恵比須神社(博多区東公園内)も、この日ばかりは商売繁盛を願う参詣客でごった返す。

東公園西側の入り口から参道両側に露天がずらりと並び、名物は縁起物の福ザサ。大小とりどりが寒風に揺れる。境内ではタコ上げ、献茶式など催しが続くが、なんといっても呼び物は福引。当たりくじを読み上げる大声が威勢よく響き、独特の雰囲気を盛り上げる。

「大当たりー、福起こしいー」
「大当たりー、万福うー」

福起こしは恵比寿だるま、万福は大きな渋うちわ。ほかに福俵、千両箱など、縁起よくそろえてある。それらの世話に当たるのは町の旦那衆たち。少しばかり緊張した表情で白衣、しろばかまをつけて、そんなところも、いかにも町衆の祭りらしい。
宵恵比須の午後、博多芸者が島田髪にお座敷の左づまをとって行列のあと参拝する「かち参り」がある。ひところ百数十人が勢ぞろいしたのに比べ、近年は数十人に減ったが、それでも塗りゲタがカラコロと響き、髪にちらちら初穂が揺れて、十日恵比須の情緒をふりまく。

恵比須さんは耳が遠い
博多には「十日恵比須に参ったら社殿をトントンたたけ」ということわざがある。恵比須さんは耳が遠いので、そうしないと願いが届かないとうのだが、京都では羽目板を木づちでたたき「だれそれ、参りました」と名乗る習慣があるとも聞いている。

この日、かしわを食べない
もうひとつおもしろいのに、家によっては、この日、かしわを食べない。
なぜかというと、博多の恵比寿さま、神なのになかなか艶福家(色事好き)で、よそで夜を過ごし、一番鶏が鳴くと、それをしおにこっそりと人々に知られないように家に帰られていたらしい。
ところが、ある日、恵比須様がお楽しみの途中、鶏がけたたましく鳴いたので、慌てて家に帰った。その鶏は時刻を間違えて夜中に鳴いたのだが、それ以来恵比須様はすっかり鶏嫌いになってしまわれたという。
かしわを食べないのは、それによるというのだが、なんとも愉快な由来話だ。各地の恵比須にも、こんな風習があるのだろうか。

(江頭 光)




行事 時間等は筥崎宮にご確認ください。
行事 行事 時間
1月8日
初恵比須    
9日

宵恵比須

   
10日
本恵比須    
11日

残り恵比寿

   

 

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